TOEICに向けて勉強している方の中には、満点を目指していたり、いつか満点を取れたらいいなと考えている方もいるでしょう。
一方で、TOEIC満点を取るには決して少なくない時間と労力がかかるのも事実。
そのため「TOEIC満点は目指すべき目標なのか?」「TOEIC満点を取る価値はあるのか?」といった疑問を感じている方もいるかもしれません。
そこで今回は、TOEIC満点を取得している私が「TOEIC満点を取ることに意味はあるのか、ないのか」についてお話しします。
「TOEIC満点は意味ない」と言われる理由
この記事にたどり着いた方は「TOEICで満点を取っても意味ないよ」という意見を聞いたことがあるかもしれませんね。
「TOEIC満点は意味ない」という意見の根拠で最も多いのはTOEIC満点でも英語が話せるとは限らないということです。
「英語を学ぶ意味=英語を話せるようになること」と捉える場合には、この指摘は正しいです。
つまり、TOEIC満点を取ったからと言って英語が話せるわけではありません。
もちろん、満点を取るくらいであれば英語が全く話せない人はいないでしょうが、世間一般の人が想像する「英語ペラペラ」とは程遠いケースは少なくありません。
同じTOEIC満点でも、英語ペラペラの人もいればカタコトな人もいます。
日本経済新聞社の調査では、TOEIC900点以上の方々のVERSANTスピーキングテストスコアに40点以上の差があることが示されています。
逆に、英語ペラペラでもTOEICを受けたら満点ではなかった…というケースもあります。
このギャップはなぜ生まれるのかというと、ご存知のとおりTOEICはリスニングとリーディングの試験だからです。
TOEIC満点というのはリスニングとリーディングが一定のレベルに達していることの証拠にはなりますが、スピーキングのレベルは未知数です。
スピーキング力は実際に英語で話してみるか、スピーキングテストのスコアを見ないとわかりません。
英語を話せるようになることが英語学習の目的ならば、スピーキング力を伸ばすトレーニングをする必要があります。
英語を話せるようになりたいなら、TOEIC満点を目指すことではなく英語を話す練習に時間と労力を使うべき。
これが「TOEIC満点は意味ない」と主張する方々の言いたいことではないかと思います。
この意見には私も賛成です。
もちろん、TOEICに向けて勉強をすることに意味はありますよ。
TOEICは英語の基礎を身につけ、リスニングやリーディングのスキルを上げるツールとして有用だと思います。
TOEICによって就職や転職、異動に有利に働くことも多いでしょう。そういったメリットがあると、英語学習のモチベも上がりますよね。
しかし、「満点を目指すべきか?」と聞かれたら多くの場合は「目指す必要はないよ」と答えます。
TOEICは985点→990点が一番大変です。
私が前回TOEICを受けたとき、ノー勉で模試を受けたら980~985点くらいの得点率でした。
でも、その後何回か模試を解いても同じような得点率が続きました。
「ちゃんと復習してるのになんで…?満点は無理かな…?」と弱気になるくらい、最後の5点の難しさを感じたんです。
結果的には満点を取れたので良かったですが、もし満点を逃していたら模試10回分に費やした時間がほぼ無駄になるわけで…。
世間的には985点と990点にそれほど差があるとは思われていないので、労力に対してリターンが少ないという見方もありますね。
TOEIC満点を取る意味がある場合【5パターンある】
たしかに、英語を話せるようになりたい人がTOEIC満点を目指す意味はほぼないです。
しかしTOEIC満点を取る意味がある人もいます。それが以下の5パターンです。
- TOEIC講師
- 英語講師
- 英語学習に関する情報発信者
- 将来、上記①~③になることに興味がある人
- とにかくTOEIC満点を取りたい人
まずTOEIC講師は満点取る意味が大いにあります。むしろ取るべきだと思います。
また、TOEICを専門としていなくても英語を教えている方も満点を取っておくと、他の講師との差別化や生徒からの信頼を得るのに役立つメリットがあるでしょう。
また、ブログやSNSで英語学習に関する情報を発信している方も、TOEIC満点を取ることが実績となり、より多くの人に自分のコンテンツを見てもらえるかもしれません。
以前TOEIC満点を取った時から6年も経っており、試験の難易度もかなり変わっている(難化した)と聞いていたので正直、的確なお返事ができているか自信が持てませんでした。
そこで自分がまたTOEICを受けて、満点を取ることでもっと誰かのお役に立てる情報を発信できるのではないか?と考えました。
また、上記で挙げたような仕事に興味がある方も、TOEIC満点が有利に働くことがあるでしょう。
客観的にTOEIC満点が役立つのは以上のパターンですが、大事なのはあくまで「自分の気持ち」です。
「満点を取りたい」と思うなら他人から見て意味があるかどうかは関係ありません。
今は違うお仕事をしていても、将来TOEICや英語を教える機会があるかもしれないし、選択肢を広げるためにTOEIC満点を取るのは決して無駄なことではないです。
ただ、先ほども書いたとおり、満点を取るにはそれなりの時間と労力がかかるので「自分にとってTOEIC満点を取る意味はあるだろうか?」と考えてみてくださいね。
答えが「YES」なのであれば、誰が何と言おうと目標に向かって頑張ってください。
おわりに
今回の内容をまとめます。
- TOEIC満点を取ることと英語ペラペラは別の話
- 英語を話せるようになるためにTOEIC満点を目指す必要はない
- TOEIC講師、英語講師、英語学習に関する情報発信者にはTOEIC満点の意味がある(ことがある)
- 客観的に意味があるか?よりも自分にとって意味があるか?が大事
- TOEIC満点を取って将来の選択肢を増やすのもアリ
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