この記事では、英検1級二次試験(面接)に向けて私が行った全ての対策をお伝えします。
- これから英検1級の二次試験を受ける人
- 将来英検1級を受けようと思っている人
- スピーキングの練習方法を知りたい人
は参考にしてみてください!
英検1級二次試験(面接)の概要
英検1級の二次試験(面接)の内容は以下の2つです。
- 2分間のスピーチ
- 4分間の質疑応答
①:2分間のスピーチ
最初に5つのトピックが書かれたカードを渡されます。
1分間でトピックを1つ選びスピーチの内容を考えた後、
2分間のスピーチを行います。
②:4分間の質疑応答
スピーチが終わると、スピーチの内容やトピックに関する面接官の質問に答えます。
試験時間は、入室直後の簡単な会話も含めて約10分間です。
私が英検1級二次試験に向けて行った対策
私が二次試験の面接に向けて行った対策は以下の3つです。
- 英作文問題完全制覇の読み込みと要点まとめ
- オンライン英会話で会話練習
- 新聞でネタ集め
なお、私は一発合格ではありますが、合格ラインが602点のところ630点というギリギリ合格でした。
なので、高得点で合格したい!という方の参考にはならないかもしれませんが、
スピーキングが苦手でどうしようもないけど英検1級受かりたい。
どうしたらいい?
という私と同じ状況の方には何か参考になればと思っています。
対策①-1:英作文問題完全制覇を読み込む
面接では提示された5つのトピックから1つを選ぶのですが、
このトピックは一次試験の英作文の出題分野とほぼ重複しています。
英検協会が出している英検Can-doリストをみてみると、以下の記載があります。
話す:社会性の高い幅広い話題についてやりとりをすることができる
書く:社会性の高い話題についてまとまりのある文章を書くことができる
つまり、両方とも出題分野は「社会性の高い話題」で共通しているんですよね。
二次試験の過去問をみても英作文の問題と似ているものがけっこうあったので、
「このまま英作文のテキストを繰り返せば大丈夫かも」
と考えました。
そこで、英作文対策として使用していたジャパンタイムズの「英作文問題完全制覇」を読み込むことにしました。
1日に2分野ずつを目安に読んでいました。
対策①-2:英作文問題完全制覇の要点まとめ
面接が英作文と違うのは、回答を考える準備時間が少ないことです。
1分間でスピーチの内容を考えなくちゃいけないし、その後の質疑応答では質問されてすぐに答える必要があります。
そのため、あるお題をみたらパッと頭にアイデアが浮かぶようにしないとな…と思っていました。
そこで、上記に加えて
英作文問題完全制覇に掲載されているアイデア(この本では「コンテンツブロック」と呼ばれています)をノートにまとめる
という作業をしました。
解答例を読んでポイントとなりそうな箇所を抜き出してまとめる感じです。
書くことで本の内容が整理され、頭に入りやすくなりました。
実際のノート↓
また、自分の苦手分野については除外しました。
私は科学や医療分野がまったくダメです。
面接本番でこうした苦手分野のトピックを選んでしまうと、スピーチはなんとか乗り切れても質疑応答で100%詰みます。
日本語で答えられないことを英語で答えられるわけがないので、苦手分野は最初から捨てることにしました。
英作文ではお題が1つしか提示されないので幅広く対策する必要がありますが、面接では5つの中から1つ選べばいいのでこういう戦略が成り立ちます。
いくらなんでも、5つのうちすべて理系分野からの出題ってことはないはずなので。
二次試験は自分の得意分野に絞って「狭く深く」準備をする。
これが効率のよい対策だと思います。
対策②:オンライン英会話で会話練習
二次試験前の1か月間、オンライン英会話でレッスンを受けていました。
本来ならば面接の模擬練習をしてもらうべきなのですが、
私は2分間スピーチができるレベルではありませんでした。
そこで、
- 過去問から1〜3つくらいトピックを選んでおく
- レッスン前に「今日はこのトピックについてディスカションしたい」と講師に連絡する
- 選んだトピックについて、自分の意見をぼんやり考えておく
- レッスンで、トピックに関する会話をする(最初にできる限りで自分の意見を言って、先生はどう思いますか?と話しを振る)
という流れでレッスンを受けていました。
可能なら④のところで「2分間スピーチをするから聞いてください。その後に質問してください」とお願いするとより実践的です。
ちなみに、先生へのレッスン前のリクエストはこんな感じで送ってました。
I would like to discuss the question “[過去問から選んだトピック]” in tomorrow’s lesson.
先生の意見にも使えそうな表現があったらメモしておくようにしていました。
聞き逃すこともあるので、レッスンを録音しておくのがベストですね。
面接は一人で練習することも大切なのですが、
当日は面接官(日本人1人とネイティブ1人)と会話をすることになります。
独り言と会話はやはり別物。
当日緊張して固まってしまうことのないように、会話にある程度は慣れておくことが大事だと思います。
Weblio英会話
英検1級に対応しているオンライン英会話は珍しく、私が知る限りここだけ。
スピーキングに慣れた人ならフリートークでもよいですが、あまり自信がない場合は教材が用意されていた方がやりやすいと思います。
私が受験した当時はWeblio英会話の存在を知らなかったので上記のように練習しましたが、教材があるなら使った方が準備も楽ですし取り組みやすいです。
対策③:新聞で気になった記事をスクラップ
3つめの対策は新聞を読んで面接のネタになりそうと思った記事のスクラップ(切り抜き)です。
私はスピーキング力が低いことにも苦労したのですが、そもそも英検で出題されるようなトピックに対してなんの知識も意見もないことが悩みでした。
スピーチのネタは先ほど紹介したジャパンタイムズ本で調達できるのですが、これだけでは質疑応答できちんと答えられるか少し不安が残ります。
そこでたどり着いたのが新聞!
新聞は「面接ネタの宝庫」です。
面接対策として初めて新聞を隅から隅まで読んでみたのですが、
英検で出題される話題って、こんなに新聞に載ってるんだ!
と感心しました。
英検は今まさに一人ひとりが考えるべき重要な社会問題を取り上げています。
そして、重要な社会問題を広く浅く学ぶのに最適なツールが新聞(ネットでも可)なんです。
英検が求めているのは、スピーチの丸暗記ではなく自分の意見を自分の言葉で伝える力をつけること。
だからこそ最近は、定番のトピックにひとひねり加えた(=丸暗記では対応しきれない)出題が増えているように感じます。
ふだんから社会問題に興味をもっている人じゃないと難しく感じるのも無理はありません。
新聞は質疑応答でいざという時に使える小ネタがたくさん転がっているので、面接前の1か月だけでも目を通しておくと役立つはずですよ。
まとめ
英検二次試験のために行った対策は、このページで紹介したものがすべてです。
一次試験が終わってから約1か月ありますので、この時点で「面接どうしよう…」という人も準備次第で十分合格圏内に持っていけますよ。
一次試験に合格したならスピーキングの基礎は身についているはずなので、あとは実践あるのみです。
面接の留意点はこちらの記事にまとめました。
実際の面接の様子はこちらです。
参考にするというより、「こんなんでも大丈夫なんだな」と不安を軽減させるために読んでいただけたらと思います。