先日、英検2019年第1回の合格発表がありました。
今回はその結果報告と今後の英語学習方針を書いていきます。
英検1級の試験結果
なんとか合格していました。総合CSEスコアは2902です。
●一次試験
●二次試験
4技能ごとの結果分析と今後の方針
各技能の得点状況を分析して、今後の学習方針を立てました。
リーディングの結果
CSEスコアは850/850、素点は41/41点と満点を取ることができました。
ただ、学習の過程でまだ弱いなと感じるところが多々ありましたので、
以下に今後の課題と対策法を挙げてみます。
課題①:語彙力不足
英検1級を受ける前から、自分には圧倒的に語彙力が足りないと感じていました。
1級に向けて勉強を始めた当初は、大問1(単熟語の穴埋め問題)に出てくる選択肢をほぼすべて知らない状態…。
3カ月必死に暗記に励んだおかげで良いスコアが出ましたが、逆に言えば覚えるだけで精一杯。
どの単語も「見てor聞いて意味がわかる」レベルに留まっています。
これだと、受信(読む・聞く)はできますが、発信(話す・書く)には使えません。
英検1級の単語対策を通じて「受信できる語彙」を一気に2000語くらい増やすことができたので、今後しばらくは「発信できる語彙」の強化に取り組もうと考えています。
具体的にやろうと思っていることは以下です。
- DUO3.0:繰り返し読み込んで、基礎~中級レベルの語彙を「使える」ようになる
- 英検1級パス単:引き続き何度も回して、1級レベルの語彙を「使える」レベルにする
課題②:読解スピードが遅い
これも前から気づいてはいたのですが、長文を読むのにすごく時間がかかってしまいます。
英検1級でも、最初のころは読解問題に時間がかかりすぎて英作文の時間がなくなってしまった…なんてこともありました。
過去問演習→復習の回数を重ねるうちにギリギリ時間内に解き終わるようにはなってきたものの、これからは速読にも力を入れていきたいなと思っています。
具体的な学習法は以下です。
- 寝る前に洋書を1日1ページ読む
- boba(英文速読訓練ができるアプリ)で1日1記事読む
まずは語彙力強化が最優先課題なので、無理なくこなせそうな量を継続して様子をみようと思います。
リスニングの結果
CSEスコアは725/850、素点は23/27点(正答率85%)という可もなく不可もなくな成績でした。
ただ手ごたえは最悪だったので、なんとか及第点が取れてほっとしました。
英検1級リスニングの難しさは読まれている英文の専門性が高いこと。
スクリプトを読んでも1回ではよく理解できないレベルの文章(DNAとかゲノムとか)が紛れているんですよね。
そうした難問でペースを乱されて、他の問題も落としてしまうのがよくあるパターンです。
課題①:難解な文章になると聞き取れない
これはもう読解レベルから上げていくしかないなと思っています。
読んでわからないものを、聞いてわかるわけがないですからね。
課題②:生の英語を聞き取る練習が足りない
ちなみに、英検1級リスニングは音声自体はとってもクリアで聞き取りやすい英語です。
その点では「生の英語」とはかけ離れています。
試験用の音声ではなくネイティブが日常生活で話している言葉が聞き取れないと、英会話がいつまで経ってもスムーズにできないですよね😔
生の英語が聞き取れるようになることが最終目標なので、こんな学習にフォーカスしてみることにしました。
- 同じ映画を繰り返し鑑賞し、90%以上聞き取れるようになる
英語字幕やスクリプトを使って「音」と「文字」が一致するようにすることでリスニング力を向上させつつ、俳優さんを真似して発音することでスピーキング力アップにもつなげることが狙いです。
映画やドラマの英語は試験英語に比べると10倍以上は難しいので、こういう訓練を続けるうちにTOEICや英検などのリスニングは簡単に解けるようになると思っています。
ライティングの結果
CSEスコアは697/850、素点は24/32点(得点率75%)でした。
スコアを見てお気づきのとおり、わたしは英作文が苦手です。
初めて過去問を解いたときは、理由の1つめを書いているところでタイムアップというひどい状態でした。
「合格ライン(7割)を超えればいいか」くらいの気持ちでしたし、本番もボロボロだったので妥当な点数だと思います。
ただ、それでもスコアを見ると凹みましたw
どうして得点が伸びなかったのか?
それは、そもそも出題された問題に対する知識がなさすぎて、3つの理由が中々思いつかなかったからと考えています。
文系分野の問題ばかり対策していて、苦手の理系はあんまりカバーできていなかったのが響きました。
(本番で「Infectious diseases(感染症)」という言葉を見た瞬間青くなったのは忘れられません😨)
面接(スピーキング)でも同じですが、そもそも内容が思いつかないことが原因で得点が伸び悩むケースが多いのではないかと想像します。
つまり、発信型の試験は以下の2つの力が試されるということです。
- 質問に対する答えを考え出す力(社会問題に対する知識と思考力)
- 考え出した内容を英語に変換する力
英語力というと②だけを思い浮かべがちですが、実は①の段階でつまづいている受験者が多いのではないでしょうか。
たとえば今回の問題は「感染症は今後さらに深刻な問題になるか?」でしたが、正直日本語でも答えられません。
もはや英語力ではなく、知識と思考力の問題です。
根本的な課題が見つかったところで、どうやってライティング力を磨くかというと
スピーキングにまずは取り組もうと思っています。
なぜかというと「話せることは書ける」からです。
ライティングにはライティング特有の難しさ(文法の誤りが一目瞭然なところなど)がありますが、スピーキングのほうが圧倒的に瞬発力・スピードを求められます。
ライティングのように、じっくり考えてから…ということができません。
会話が途切れてしまいます。
なので、スピーキングがスムーズにできるようになれば、おのずとライティングもすらすら書けるようになるはず!と考えています。
1級の英作文対策を通じて、「書く内容さえ思いつけば、それを英語にするのはそんなに困らない」ということに気づきました。
もちろん美しくてネイティブが読んで自然な英文を書くのは難しいですが、大事なのはやっぱり中身です。
いろんな話題について話す練習を重ねることで、いろいろな知識を身に付けつつ、英語で発信する力を上げたいと思っています。
スピーキングの結果
CSEは630/850、素点は30/40点でした。
合格基準CSEスコアは602なので、ギリギリの合格です。
二次試験はわたしにとってかなりの鬼門でした。
まず、2分間スピーチとか無理でしょ!?って話なんですよ。
1分間でトピック選んで内容考えて、そのまま2分間スピーチに突入ってどういうこと…!?
と、かなり不安でした。
時間をはかってスピーチの練習を始めたのが試験前日というヤバい状況でしたが、本番ではなんとか最低ラインはクリアできてほっとしています。
とはいえ、面接対策から本番での面接官とのやりとりを通じて、
「もっとちゃんと英語が話せるようになりたい」
という思いがさらに強まりました。
ライティングのところでも少し書きましたが、今回の英検の受験を通じて、
「思ったことを英語で表せること」だけでなく
「相手に伝えられるだけの意見を持てる人間になること」も重要
と学びました。
課題:社会問題に対する知識と意見がない
今回の受験で苦戦した面接と英作文は、どちらも発信型の技能です。
私が一番苦労したのは、そもそも話せる/書ける内容が思いつかないことでした。
自分が「日本や国際社会のさまざまな問題に対する知識もなければ、意見もない」ということに気づかされたのです。
そもそも考えが浮かばなければ、どんなに英語力があっても質問に答えられないですよね。
「世界の貧困問題はどうしたら解決できると思いますか?」
と聞かれて、どれだけの大人がとっさに答えられるでしょうか。
私に足りないのは、
社会が抱える問題を把握し、自分の頭で考え、自分なりの意見を持つこと
だと思いました。
英語力を身に付けることも大事ですが、こっちのほうが根本的な課題ですよね。
これを踏まえて、今後は以下のことに取り組んでいこうと思います。
- 新聞をざっと読んで気になった記事は切り取り、自分の意見を考えてみる
⇒これは二次試験の直前に始めて効果のあった対策法です。今更ですが、新聞は今の社会を知るには最高の媒体だと思います。
- 「知識と教養の英会話」(少子化、経済、憲法、環境問題などのテーマに沿った会話集)を読む&聞く
⇒合格後に購入しましたが、実は英検2次対策本として有名な本でもあります。
- 瞬間英作文の練習を毎日30分やる
⇒優先すべきは話す内容ですが、伝えたいことをパッと英語にする練習も並行して行います。
- オンライン英会話で実践経験を積む
⇒発信できるレベルの語彙が増え、瞬間英作文にも慣れてきたら、オンライン英会話を再開しようと思っています。
まとめ:英検1級合格は英語学習第2章のはじまり
今後やるべきことを書きだしていったら、思ったよりも長い記事になりました。
英検1級はゴールではなく、新たなスタートなんだと改めて実感します。
英検1級の受験を通じて得たものをバネにして、高い英語力と教養を目指していきたいと思います!
社会人が最速で英検1級に合格するコツはこちらにまとめています。