マインドセット

AI時代に英語を勉強する意味はあるの?

近年はAI技術が急速に発展し、さまざまな分野で活用されていますね。

語学の世界でもGoogle Translateをはじめ、数多くの翻訳ツールが開発されています。

「もう英語を勉強する必要ないんじゃない?」
という意見が出てくるのは自然なことだと思います。

そこで今回の記事では、英語学習者として避けては通れない

AI(人工知能)技術がますます発達するなか、英語を始めとする外国語をわざわざ勉強する意味があるのか?

という疑問について考えます。

「AI時代だから英語の勉強は不要」?

英語を学んでいるあなたを見て、

「これから自動翻訳機がもっと進化するだろうから、英語を勉強しても意味ないのでは」
「それより他のスキルを身につけたほうがいいよ」

と言う人もいるかもしれません。

しかし、英語学習の意味が失われる日は来ないと私は考えています。

それどころか、今後さらに英語学習の必要性は高まるはず。

理由はこちらの3つです。

  1. AI技術には限界がある
  2. 世界中で急速に進むオンライン化
  3. 外国語を学ぶことは自己成長に繋がる

AI技術には限界がある


「今後、どんどんAI技術が発展して人間から仕事を奪っていく」という話をあちこちで聞きますよね。

たしかに、AIに代替される職業もあると思います。

ただ、AIにも弱点があると言われており、それが「読解力」です。

なぜなら【AIはコンピュータ(計算機)にすぎず、言葉を理解できないから】

「駅はどこですか?」といった簡単な文章であれば問題ないのですが、長文や複雑な構造の文を翻訳するのはまだ難しいのが実情です。

また、AIは人間と異なり「文脈」や「伝える相手」によって言葉遣いを変えることができません。

意外かもしれませんが、実は通訳・翻訳はAIによって代替されやすい職業とは捉えられていないんです。

オックスフォード大学の論文がコンピューター化(Computerisable)される可能性が高い仕事ランキングを示しています。

THE FUTURE OF EMPLOYMENT: HOWSUSCEPTIBLE ARE JOBS TOCOMPUTERISATION?
Carl Benedikt Frey/Michael A. Osborne(2013)

これによると、通訳・翻訳は全702職種のうち265位。
※下位に行くほど、コンピュータに代替される可能性が高いです。

えま
えま
私は仕事でAI翻訳を使用する機会がありますが、長い文章になると全く使い物にならないことも多いです。

しかも誰もが文法的に正しい文章を書くわけではないので、翻訳する際には「意味を推測する」作業が不可欠だと感じています。

これはAIの苦手分野である読解力を必要とする作業。

AIが人間と同じレベルの翻訳を行うことは無理では…というのが現時点での印象です。

言葉を理解できない機械に任せるよりも、自分の言葉で意見や気持ちを伝えられるようになることの方が人生を豊かにするのではないかと私は思います。

ちなみに、よく耳にする「シンギュラリティ」=AIが人類の知能を超える転換点は【来ない】そうです。

AIの基礎知識については、こちらの本を読んでおけば間違いありません。

「AIが人間の仕事を奪う!」とやたらと怖がらせるような風潮もありますが、こちらの本を読むと「なるほど、AIってこういうものなのね」と冷静に未来を考えられるようになります。

読み物としてもおもしろいので、ぜひ一度は読んでおかれることをお勧めします。

世界中で急速に進むオンライン化


昨年末に突如発生した新型コロナウイルスによって世界は一変しました。

その中でも最も大きな変化のひとつが、人の往来が激減したことではないでしょうか。

各国政府が入国制限を実施し、世界的に旅行や出張を控える動きが強まりました。

現在も日本を含め、多くの国で感染拡大が続いています。

この状況を見る限り、人の物理的な移動(特に国境を超える移動)が元どおりになるとは思えません。

となると、今後ますますオンラインで海外の人々と仕事をする機会が増えると考えるのが自然です。

実際、コロナをきっかけにZoomなどのウェブ会議システムが急速に広まりましたよね。

オンライン化が急ピッチで進み、「国境」が消えつつあります。

さらに、日本ではこのまま人口が減り続ける見通しなので、企業は今後ますます海外への事業拡大を進めていくと予想されます。

これまでは一部の部署しか英語が必要ではありませんでした。

しかし、今後は英語でのコミュニケーションが必要な業務の範囲が広がり、ほとんどの社員に英語力を求める会社が増えていくのではないか…と私は考えています。

海外取引先とのウェブ会議は今後どんどん増えていくでしょう。

そんな中、いつも翻訳機を使ってコミュニケーションを取るのはかなり厳しいですよね。。

画面越しだとただでさえ意思疎通が難しくなるのに、翻訳機を介して話をするのはハードルが高い。

そもそも、翻訳機を介していては会議に倍の時間がかかってしまいます。

英語ができないことが今以上に日本の競争力に悪影響を及ぼすかもしれません。

そう考えると、近い将来に備えて今のうちから英語を勉強しておいたほうがよいはずです。

むしろ、英語力がないことを理由に失業する時代もありえるのではないか…と個人的には思っています。

外国語を学ぶことは自己成長に繋がる


ここまでは実利的なお話をしてきましたが、私が思う英語学習の1番のメリットは自己成長です。

もちろん、仕事で国際的に活躍したり、昇進・昇給を受けたりするために英語は役に立ちます。

先ほど書いたとおり、英語が必要な職場は今後どんどん増えていくでしょう。

近い将来、英語力は「あったら便利」ではなく「ないと困る」という時代になると確信しています。

でもそれとは別に、英語学習を通じて得られる副産物もたくさんあるんです。

私が思いつくだけでこんなに

・論理的思考力
・抽象的思考力
・異文化理解力
・共感力
・想像力
・言語化力
・独学力
・自己管理力
・情報収集力
・職業選択の幅
・居住地選択の幅
・プライドを捨てる勇気
・尊敬できる人との出会い
・成長できる喜び
・自信

気づかぬうちに自分がどんどん変わっていくのが、外国語を学ぶ素晴らしさなんですよね。

例えば「The man accused of kidnapping argued that he was innocent.」という文を見て

「後ろにarguedという動詞があるから、accusedは過去形ではなく受身の過去分詞だな」などと英文を読み解くうちに論理的思考力が鍛えられます。

また、英語でエッセイを書く際には<主張→理由→具体例→結論>という型を学びます。

日本の学校教育では通常、ディスカッションやプレゼンテーションに多くの時間を割きません。
たまにそうした機会があっても「相手を説得する技法」を教えてくれる先生はかなり少ないのではないかと思います。

一方、英語のライティング試験では必ず自分の意見を主張するエッセイが課されるので、こうした論理的な主張を組み立てるトレーニングを積むことができます。
(本当は学校教育できちんと教えるべきことだと思うのですが…)

それに、英語を使いこなせるようになるには日本語を介さずにイメージで捉える必要があります。

頭の中でいちいち翻訳していたのでは時間がかかるし、単語帳に載っている和訳を暗記するだけではその単語の「本当の意味」を理解したとはいえないからですね。

例えば、2階の部屋で勉強中に階段の下からお母さんに「夕飯できたよ!」と呼ばれた場合。

「今行くよ!」は、”I’m going!”ではなく”I’m coming!”となります。

これは、come=来る、go=行く、と覚えていると間違えますよね。

そうではなく、come=相手に近づくイメージ、go=相手から遠ざかるイメージ、と捉えておく必要があります。

こうして言語を感覚的に捉えるトレーニングを積むことで、抽象的思考力も鍛えられます。

・・・と、すべて書いていると長くなってしまうのでここまでにしますが、何が言いたいのかというと英語を学ぶことによって単なる「英語力」以外の能力も向上していくということです。

英語という外国語を学ぶことは、言語的に赤ちゃんに戻ることでもあります。

相手が何を言ってるかわからない、言いたいことが口から出てこない、会話に入れないなど、時には泣きたくなるほど惨めな気持ちになるかもしれません。

私も20歳のときに初めての海外でそういう経験をしました。

でも、これを乗り越えようと努力する過程で人間として一回り大きくなれるはずです。

自分の殻を破って相手に心を開いたり、わからないことを認めて謙虚に学んだり…

日本語だけで生活しては得られない経験を得ることができます。

そうして手に入れた成長は、別の新しいことに挑戦するときに自信となってあなたを支えてくれるでしょう。

正直、英語学習環境という意味では今の子どもたちは非常に恵まれています。

幼児英語教育も盛んになり、YouTubeやNetflixなど気軽に生の英語に触れられる機会も多い。

やがて子どもたちが社会人になる頃には、高い英語力を持つ子の割合が激増していることが予想されます。

でも、大人になって自らの意思で身に付けたからこそ得られる恩恵も確かに存在すると私は思うんです。

英語学習で得られるものは、英語力だけではない。

これを知っておくと、英語に向かう意識が変わり、毎日の学習がより充実したものになるはずです。

まとめ

今回は、AI時代における英語学習の意義について考えてみました。

  1. AI技術には限界がある
  2. 世界中で急速に進むオンライン化
  3. 外国語を学ぶことは自己成長に繋がる

AI技術がどんなに発達しても、英語学習の意義がなくなることはありません。

時代に乗り遅れないために、英語はこれまで以上に必須スキルになると思います。

英語を学んでいる方は引き続きコツコツ積み上げていきましょう。