英検1級の英作文、難しいですよね。
「何からやればいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、私が行った英検1級の英作文(ライティング)対策をお話しします。
私と同じく英作文が苦手な方は参考にしてみてください。
結論から言うと、「最短合格!英検1級 英作文問題完全制覇」をひたすら読みました。
※本記事は英検1級ライティングの「意見論述」の対策に関するものです。
英検1級における英作文(ライティング)の位置づけ
英検1級において、英作文対策は語彙の次に重要です。
理由①:社会問題に対して自分の意見が求められる
英検の英作文(ライティング)は英語力だけでは対応できず、社会問題に対して自分の意見を論理的に伝える力が求められます。
ですが、普段の生活で「気候変動」や「宇宙開発」といったトピックについて深く考える機会なんてない!という方が多いのではないでしょうか?
そのため、ほとんどの人は英語の勉強に加え、社会問題に関する基本知識を身につける必要があります。
理由②:英作文が全く書けないと一次試験の合格が厳しくなる
ライティングはたった1問(※2024年度から2問に変更)で配点850点なので、リーディングやリスニングに比べて1問あたりの比重がとても大きいです。
昔はライティングが0点でも他の技能の得点が高ければ合格の可能性がありましたが、2016年度以降は各技能のバランスをより重視する採点方式に変更されました。
現在の採点方式では、リーディングとリスニングが満点でもライティングが0点だと不合格になります。
理由③:英作文対策が面接(二次試験)対策にもなる
英作文と面接の出題トピックはほとんど同じ。
そのため、英作文で高得点が取れる人は二次試験の面接も合格できる可能性が高いです。
英作文対策は面接にも役立つため、しっかり取り組んでおけば余裕をもって二次試験に臨めます。
ちなみに英作文が得意な人は、単語さえ覚えていけば英検1級合格はかなり近いですよ。
私のライティングレベルと本記事の対象
冒頭にも書きましたが、私は英作文が苦手です。
初めて過去問を解いたときは何もアイデアが浮かばず10分ほど固まり、4~5行書いたところでタイムアップとなりました。
あまりにも苦手すぎてどこから手をつけていいか分からず、一次試験で最も不安なパートでした。
実際のスコアも24/32点。合格基準ギリギリの点数です。
そのため、この記事で想定しているのは、
- 英作文が超ニガテ
- このままだと何も書けない
- どうにかして不合格にならない程度のスコアを取りたい
という1級受験者の方です。
一方、
- 英作文を得点源にしたい
- 英作文はけっこう得意
という方のお役には立てません🙇♀️
私の英検1級英作文対策は【書けないなら、書かない】
私が行った英作文の勉強法は、
「最短合格!英検1級 英作文問題完全制覇」をひたすら読む
という簡単なものです。
英作文対策というと、
・出題されそうなテーマについて、本番と同じ形式で書いてみる
・書いた英作文を添削してもらう
というのが王道ではないでしょうか。
と言う先生も多いですよね。
たしかに、自分で書いた英作文を添削してもらうのが最高の対策だと私も思います。
・・・しかし!
私はどうしてもネタが思いつかない状態から抜け出せませんでした。
だって、
・今日の世界で、人文科学の大学の学位は重要ではなくなったのか(2018年第2回)
・日本は米国との関係を見直すべきか(2017年第3回)
とか聞かれても、
「えっ・・・(絶句)」
って感じじゃないですか?🫠
日本語でも答えが浮かばないんだから、
英語で書けと言われたってムリに決まってるんです。
だから私は「自分で答案を書いてみる」方法を諦めました。
そして、英検1級でよく出るトピックの基礎知識とサンプル意見をこの本で学ぶことにしたんです。
この本には、英検1級の頻出分野ごとに答案に使えるパーツ(=コンテンツブロック)が270個も収録されています。
270個もパーツが頭に入っていれば、ほぼどんな問題が来ても対応できるようになります。
何もヒントがないところからアイデアをひねり出すのは大変ですが、この本で「使えるパターン」をある程度学んでおけば後は加工して使うだけ。
英検1級ライティングの救世主だと思います!!
英検1級英作文問題完全制覇の使い方
平日は通勤電車の中で2分野ずつ読み進め(全12分野)、土日は実践問題30の解答例を読みました。
土日はすぐに解答例を読むのではなく、
「設問を読んで、自分の立場(賛成or反対)と理由3つを軽く考えてみる」
ということをしていました。
この方法だと、いきなり英作文を書くよりハードルの低い方法で段階的にレベルアップしていけます。
この本を買ったのが試験1か月半前くらいです。
「もっと早く買っておけばよかった」と後悔しつつ、できる限り何度も読みました。
- コンテンツブロックを読むだけで大丈夫なのかな
- やっぱり自分で英作文を書く練習しなくちゃだめかな
という不安がよぎることもありましたが、自分の決めた方法を信じて続けてみました。
その理由は、
「自分で考えたところでしょーもないアイデアしか浮かばない。
だったら、プロが作った解答を徹底的に吸収したほうが効率いいのでは?」
と考えたからです。
時間をかけて微妙な答案を作るくらいなら、合格レベル答案を読み込んで自分のものにする。
これが、英作文が苦手で何も書けない人のとるべき戦略ではないでしょうか。
「読み込む」のは「暗記」とはちょっと違います。
270個のコンテンツブロックを暗記するのは大変だし、その必要もありません。
「この問題(例:移民政策)には、こんな論点(例:労働力不足の解消)があるんだ」という知識をインプットすることが重要です。
ただ、「この表現は使えそう!」というフレーズを見つけたらメモして覚えておくと役立ちます👍
ただ読むだけだと記憶に残りづらいときは、
- 音声ダウンロードを聴く(無料)
主に移動中、歩きながら聴いていました。
目からだけでなく、耳からも入れることで内容がより定着しやすくなります。 - 書き写す
自分の手を使って書いてみることで、意外と頭に入ります。
なども組み合わせると、より効果的です。
ちなみに私は面接対策もこの本だけで済ませました。
オンライン英会話と新聞は活用しましたが、面接テキストは買っていません。
英作文と面接が1冊で対策できるのでコスパが高いです。
英検1級英作文答案の作り方
以上が私の英作文勉強法ですが、これに加えて「答案の型(パターン)」を準備していました。
この型も英検1級英作文問題完全制覇の「Chapter1 英作文問題を攻略する」を参考に作成しています。
英検1級英作文問題で求められる構成
英検1級英作文の構成は、問題文で以下のとおり指定されています。
- 与えられたトピックについて、3つの理由を挙げてエッセイを書く
- 構成は、導入・本論・結論の三部構成
- 長さは、200-240語程度
導入・本論・結論について、事前に「型」だけはいくつか用意しておいて、本番で出題されたトピックに合わせて使うようにしていました。
「型」といっても複雑なものではなく、下記のようなごくシンプルなものです。
本論が大事なので、導入や結論で工夫を凝らした表現を使う必要はありません。
1. 導入(2文)
パターン1
①: I believe/do not believe that [トピックの文].
②: ①の立場を主張する理由3つを列挙(本論の要約)
パターン2
①: Most people would agree that [自分の立場と反対の意見].
②: However, [自分の立場].
2. 本論(3~4文 × 3つの理由)
①: トピックセンテンス(1文)
First, ・・・/ Second(Next), ・・・/ Third(Finally, Last), ・・・
②: 具体的な説明・事例(1~2文)
For example, ・・・
In fact, ・・・
③: まとめ(1文)
①のトピックセンテンスを別の言葉で言い換え
3. 結論(1~2文)
①: In conclusion, [導入で表明した立場を別の言葉で言い換える]
②:(語数に余裕があれば)本論で述べた理由を簡潔にまとめる、今後の展望を述べる
まとめ
今回は「英作文が苦手だけどなんとか英検1級に合格したい!」という方に向けて、私が行った英作文対策を紹介しました。
この方法であれば「ライティングなんて無理!」という人でも実践できるし、それほど苦しまずに合格点をもらえる程度の答案は書けるようになるはず。
また、採点はそこまで厳しくないので気負いすぎないことも大切かなと思います。
私の肌感覚だと「指定された構成に従って」「指定語数くらいの量で」「最後まで書き終える」ことさえできれば(よっぽど意味不明な答案でない限り)7割を切ることはないです。
乱暴に聞こえるかもしれませんが、「とりあえず形になってればなんでもいい」くらいの気持ちでトライしてみてください。
もちろん、自分で英作文を書いて添削を受けるのが理想ではあります。
ChatGPTを活用してもいいですし、人間に見てもらいたい方はIDIY(アイディー)という添削サービスもあります。
100ポイント(1200円相当)が無料でプレゼントされるので、ネイティブの添削を受けたいときに利用してみてはいかがでしょうか。
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