こんにちは!えまです。
今回は最近とても感銘を受けた本をご紹介します。
「なんか毎日疲れたな…」
「私の人生って、なんの意味があるんだろう」
「このまま英語を勉強してて、なにかいいことあるのかな??」
などちょっと一旦立ち止まりたいなと思ったときにおすすめです。
タイトルにも「セラピー」とあるとおり、読み終わる頃には「よし、ぼちぼち頑張ってみるか」と元気がわいてくると思います。
【感想】『3秒でHappyになる名言セラピー(英語でしあわせ編)』
『3秒でHappyになる名言セラピー(英語でしあわせ編)』では、
- 英単語の語源
- 英語の名言・ことわざ
を紹介しながら、著者の経験談を交えつつ「幸せになる生き方」や「成功するための考え方」が温かみのある言葉でつづられています。
この本を読んで『英語は人生を変えるヒントの宝庫』だと実感しました。
全32話からなるエッセイ集のような本ですが、どれも新しい発見にあふれたお話です。
以下ではとくに印象に残ったエピソードをご紹介しますね。
エピソード①:Courage(勇気)の語源とは?
本書の冒頭で紹介されるのは「勇気」という意味の英単語『Courage』の語源です。
Courage =『cour』(心) +『age』(集合) = 心の集合
「勇気」と聞くと、とてもポジティブで明るい印象がありますよね。
しかし、英単語の『Courage』には不安や恐れといったマイナスの感情も含めたすべての心を集合させたものが「勇気」なのだ、という意味が込められているそうです。
不安や恐怖を感じながらも一歩踏み出すこと=勇気
英単語を覚えるとき、単に「courage=勇気」と機械的に暗記しようとするとつまらないしなかなか頭に入らないですよね。
語源に分解すると単語のストーリー性が浮かび上がってきて面白いし、記憶に残りやすくなります。
エピソード②:「Want」が夢を遠ざける?
個人的に1番印象的だったのがこの話。
この本によれば
「これが欲しい。あれが欲しい」
「こうしたい。ああしたい」
といった「Want」の感情は夢の実現を遠ざけてしまうというのです。
その理由も語源に隠されていました。
「Want」の語源である古ノルド語「Vanta」は「不足している」「欠いている」
という意味なのだそうです。
つまり人が「〇〇が欲しい」というとき、その裏には「〇〇が足りない」という不満が潜んでいるのです。
そして「類は友を呼ぶ」ということわざのとおり、
「〇〇が足りない」と思う人には「〇〇が足りない」という現実がブーメランのように返ってきてしまうとのこと。
なので、
本当に夢を叶えるためには「~がしたい」と思ってはいけません。
じゃあ、夢が叶う願い方ってどんなものなのか?
ここで紹介されているのがソフトバンクの孫正義さんの逸話です。
孫さんは新しいプロジェクトを始める前に
「やったー、成功した!」
とすでにプロジェクトが成功したかのように喜ぶのです。
「嬉しい!わたしは満たされている!」という思いを天に投げかけることによって、
「嬉しい!満たされている!」という状態がブーメランのように自分の元に返ってくるということを知っているわけですね。
何か叶えたい夢があれば
「〇〇ができた!嬉しい!幸せだなぁ」
とすでに夢が叶ったかのように喜んでしまいましょう。
そうすれば、ブーメランのように「何かを達成した状態、幸せな状態」が訪れるというわけです。
幸せがほしいのであれば自分はすでに幸せだと思うことが第一歩なのかもしれませんね。
語源を辿ると普遍の真理に行き当たる
本書では、ほかにも英語の語源がたくさん載っています。
- understandと「実るほど頭を垂れる稲穂かな」
- hospitalityと「敵に塩を送る」
といった一見なんの関係もなさそうな英語と日本語が語源でつながっていました。
複数の言語を学ぶと、人種や宗教を超えた普遍的な真理に出会えるように思います。
世界中の人がみんな外国語を学べば、人類はみんな同じ土台の上に立っていることが理解できる。それが少なからず平和につながるんじゃないかなと思います。
あらためて語学っていいなと感じました。
英語の名言から人生を学ぶ。私が特に印象に残った言葉
語源の話ばかりしてきましたが、英語の名言もたくさん紹介されていました。
その中で私の心に一番響いたのは、149頁のボブ・ディランの言葉です。
All I can do is be me, whoever that is.
(自分自身であることしかできない。たとえどんな自分であっても。)
もっと頭がよければ…
もっと魅力的な容姿だったら…
もっと才能があれば…
もっと健康だったら…
もっとお金があれば…
もっといい人と出会えれば…
人間ってどうしても自分に足りないものに目が向いてしまうし、
他人をうらやんだり、嫉妬したりする面がありますよね。
わたしは昔から劣等感とコンプレックスのかたまりで、いつも満たされることなく生きていました。
でもそういう生き方は、与えられた命を粗末に扱っているのと同じだと思うようになりました。
ボブ・ディランの言うとおり、人間はどんなに努力しても自分以外の人間にはなれない。
そのことを本当に理解して、自分がどれほど情けなくても不器用でも、世の中が期待する「普通」に沿って生きられなくても、認めて愛してあげること。
これが「幸せ」なのだとこの本を読んで思いました。
- すでに幸せな人のところに幸せが舞い込んでくる
- いますぐ幸せになるためには、世界に1人の自分を愛して、精一杯育てること
このことを忘れずに、一日一日を大切に過ごしていきたいですね。
おわりに
今回は『3秒でハッピーになれる名言セラピー(英語でしあわせ編)』を読んだ感想をお伝えしました。
英単語をたくさん覚えよう!長文読解ばりばりやるぞ!と肩ひじ張っていると、
個々の単語の裏に隠されたストーリー、歴史にまで思いをはせる余裕はないですよね。
でもこの本のように英単語の語源、名言やことわざをひも解いていくと、生き方・考え方を変えるヒントに出会えます。
英語も日本語も、人類が長い年月をかけて創造した「言葉」。
言葉には単なるコミュニケーションツールとしての役割だけでなく、
先人達がわたしたちに残してくれた人生に役立つメッセージが隠れています。
だから今後AI技術がどんなに発達しようとも、自ら英語を学ぶことにこそ意味があるのだなと改めて思いました。
ふだんは気づかない英語の魅力が詰まった本なので、機会があればぜひ読んでみてください。