英語学習法

英訳版のある日本の人気小説10選【英語学習におすすめ】

「洋書で英語を読む力を鍛えたいけど、ちょっとハードルが高いなぁ…」
と思っている英語学習者におすすめなのが、日本の小説の英訳版。

原書である日本語版を読んでいたり、映画化された作品を見ていたりすれば、おおまかなストーリーがわかっているので英語が各段に理解しやすいからです。

そこで今回は、英訳版のある日本の人気小説から10作品を厳選してご紹介します。
日本の小説で英語リーディング力を鍛えたい方は参考にしてみてください。

英訳版のある日本の人気小説10選

不朽の名作から話題の最新作まで、日本を代表する人気作品を幅広くそろえました。
それでは一気に見ていきましょう!

①:直木賞&本格ミステリ大賞受賞の代表作「容疑者Xの献身」東野圭吾

ガリレオシリーズの中でも特に人気の高い本作。直木賞をはじめ数々の賞を総なめにした東野圭吾の代表作です。天才同士のバトルが最高にスリリングでページを繰る手が止まらず、想像を超えた結末に息をのみました。2008年には福山雅治さん主演で映画化。堤真一は石神にはさすがにかっこよすぎでしょ…と突っ込みたくなりましたが、そんなこと気にならなくなるくらい映画も素晴らしかったです。ミステリーだけど涙なしには見られない名作。

天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘の美里と暮らす隣人の花岡靖子に秘かな想いを寄せていた。 ある日、靖子の前夫・富樫が母娘の居場所を突き止めて訪ねてきた。金を無心し、暴力をふるう富樫を、靖子と美里は殺してしまう。 呆然とする二人を救うために、石神は完全犯罪を企てる。 だが皮肉にも、石神と帝都大学の同期であり、親友である物理学者の湯川学がその謎に挑むことになる。

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②:イヤミスの女王衝撃のデビュー作!「告白」湊かなえ

本当にこれがデビュー作!?と思うくらい完成度が高く、なによりものすごく面白い。
圧倒的に読みやすいので、ふだん本を読まない人にも自信をもっておすすめできます。
謎だらけの序盤から始まり、パズルのピースがはまっていくように明らかになってくる事件の全貌とその後の顛末に戦慄しました。こちらも2010年に松たか子さん主演で映画化されています(怖かった…)。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。
衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞した国民的ベストセラー。

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③:第一回本屋大賞受賞作!「博士の愛した数式」小川洋子

これといった大事件は起きないのに、続きが気になってどんどん読んでしまう不思議な魅力をもった作品。数学苦手なわたしでも楽しく読めました。数学ってこんなにおしゃれに描けるのか~と作者の小川洋子さんに脱帽。ゆったりと優しい時間が流れていくこの小説の世界観に癒されます。イメージとしては雨の日に部屋でひとりアームチェアに座り、紅茶を飲みながらじっくり味わいたい一作。2006年に深津絵里さんと寺尾聰さん主演で映画化されました。

[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。

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④:「4回泣ける」不思議な喫茶店での物語「コーヒーが冷めないうちに」川口俊和

「あのときこうしてればな…」とどうにもならないことでクヨクヨしがちなわたしにとって胸に刺さる作品。設定がごちゃごちゃしてる小説はあまり好きではなかったけど、軽いタッチの文体なので読みやすく感じました。現実世界では過去に戻れることはないので、今この瞬間を大切にしていこうと改めて思えます。ちょっと気分転換したいときにおすすめ。こちらも2018年に有村架純さん主演で映画化されています。

お願いします、あの日に戻らせてください―。「ここに来れば、過去に戻れるって、ほんとうですか?」不思議なうわさのある喫茶店フニクリフニクラを訪れた4人の女性たちが紡ぐ、家族と、愛と、後悔の物語。

出典:Amazon

⑤:あまりにも有名な問題作「人間失格」太宰治

1948年の出版以来、時代を超えて愛され続ける太宰治の代表作。本作の脱稿から1か月後に自らこの世を去ったため、太宰の「遺書」とも評されています。主人公の葉蔵がまんま太宰という感じでとにかくぶっ飛んでいますが、どうしようもなく共感できてしまう部分もあり読んでいて苦しくなります。海外の人にはどう受け止められるのか興味深かったのでレビューを読んでみたら、普通に絶賛されてました。人間は心の奥深いところでは共通するものを持っているんだなと気づかされますね。

徹底した自己破壊、人間に対する絶望…。内面の真実を探究し現代人の孤独を浮き彫りにする、最後の自伝的作品。

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⑥:国内外で評価の高い日本文学の金字塔「雪国」川端康成

これほど最初の一文が有名な小説はないであろう、言わずと知れた川端康成の代表作。
ノーベル文学賞の快挙は「翻訳者のおかげ」と文豪に言わしめたのがこのサイデンステッカーによる英訳です。
英語版の第一文は「The train came out of the long tunnel into the snow country.」
原書である日本語版にはない「電車」が登場することから、英語と日本語の視点の違いを見事に表現した名訳として様々な文献で紹介されています。

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。「無為の孤独」を非情に守る青年・島村と、雪国の芸者・駒子の純情。魂が触れあう様を具に描き、人生の哀しさ美しさをうたったノーベル文学賞作家の名作。

出典:Amazon

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⑦:100年以上読み継がれる不朽のベストセラー「こころ」夏目漱石

人間失格と並んで幅広い世代に愛される夏目漱石の「こころ」。初版発行はなんと1914年というから驚きです。教科書に出てきたという方も多いのではないでしょうか。読むと心が痛くなるのであまり読み返せていませんが、人間のこころの複雑さ、汚さ、美しさをこれほどまで見事に描き切った作品はそうないでしょう。漱石の作品としては読みやすいですが、いろんな読み方や解釈ができるので親子で語り合うのにも最高の一作だと思います。

「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3部からなる晩年の傑作。親友Kを裏切って好きな女性と結婚した罪を負う先生の行く末には絶望と死しかない。「こころ」というタイトルに包まれた明治の孤独な精神の苦悩には百年たった今も解決の道はなく、読者のこころを惹きつけてやまない。

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⑧:30か国語に翻訳された芥川賞受賞作「コンビニ人間」村田沙耶香

個人的に歴代ベスト3に入る大好きな作品。読み物として純粋に面白いし、特に生きづらさを感じている女性にとっては救いとなりうる一作ではないかと思います。現代って多様な生き方を認めてほしい層と認めたくない層がせめぎ合ってる非常に微妙な時代だと感じますが、こういう過渡期を「変人」の主人公が強く生きていこうとする姿に一筋の希望をみました。世界各国でベストセラーとなり、海外の女性YouTuberにもよく紹介されていましたね。日本だけでなく、世界共通の「今」という時代をリアルに映した作品なのだと思います。

「いらっしゃいませー!」お客様がたてる音に負けじと、私は叫ぶ。古倉恵子、コンビニバイト歴18年。彼氏なしの36歳。日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる。ある日婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて…。現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作。

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⑨:人生の切なさと愛おしさが詰まってる「キッチン」吉本ばなな

国内外で熱い支持を集める吉本ばななさん。Amazonでは英訳版のレビューが日本語版より多く、海外人気の高さが窺えます。
まずタイトルが良いですよね。難しい理屈を抜きにして、美味しい食べ物は人を幸せにします。それを分かち合える人がいればなおさら。
人間は「死」と隣り合わせに生きてる儚い生き物だけど、だからこそこの毎日を、目の前の食事を、家族を、全力で愛していこうと思える作品です。

created by Rinker
Faber And Faber Ltd.

唯一の肉親であった祖母を亡くし、祖母と仲の良かった雄一とその母(実は父親)の家に同居することになったみかげ。日々の暮らしの中、何気ない二人の優しさに彼女は孤独な心を和ませていくのだが……。

出典:Amazon

⑩:世界中で愛される名作中の名作「ノルウェイの森」村上春樹

海外で最も有名な日本人作家と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのが村上春樹さんではないでしょうか。
代表作の一つであるこの作品も英訳版のレビューが非常に多く、毎年ノーベル文学賞の有力候補として騒がれるのも納得します。
大学時代に読んだときは感情移入できる登場人物がおらず作品の世界観にうまく入り込めませんでしたが、今読んだら違うのかな。
映画の水原希子さんは緑のイメージにぴったりでした。

十八年という歳月が流れ去ってしまった今でも、僕はあの草原の風景をはっきりと思い出すことができる――。1969年、大学生の僕、死んだ友人の彼女だった直子、そして同じ学部の緑、それぞれの欠落と悲しみ――37歳になった僕は、機内に流れるビートルズのメロディーに18年前のあの日々を思い出し、激しく心をかき乱されていた。

出典:Amazon

おわりに

今回は英訳版のある日本の人気小説を10作品ご紹介しました。
気になる作品を見つけるお手伝いができていたら幸いです。

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