今回は「翻訳未経験で転職活動を成功させる方法」を自分の経験を基に解説します。
「翻訳の仕事に興味があるけど、どうしたらいいのかわからない」
「未経験でも正社員になれるのかな?」
こんな疑問をお持ちの方は参考にしてみてください。
翻訳の仕事は未経験でも大丈夫?
大丈夫です。
まずは「翻訳 転職」「翻訳 求人」といったワードでGoogle検索してみてください。
派遣社員や契約社員だと「未経験でも可」という会社がわりと多くあります。
一方、正社員だと「翻訳業務経験2年以上」のような応募資格を設けているところが目立ちますね。
ただ、きちんと探せば未経験OKの正社員募集もあります。
いろんな求人を粘り強くチェックしていると、「おっ!」という会社が1つは見つかるもの。
「絶対にゆずれない条件」というのを決めて、それに合う会社があればひとまずブックマークしておきましょう。
未経験だからといって諦めず、妥協せず、
自分が心から魅力的だと思える会社を徹底的に探してください。
私が翻訳者に転職したときの体験談はこちらの記事に詳しく書いています。
翻訳者として採用されるための条件
私が転職活動を振り返って、大切だと思ったことを3つ挙げます。
- 最低限の英語力
- 翻訳に対する意欲
- 特定のジャンルに関する専門知識【あれば有利】
1. 最低限の英語力
翻訳者として採用されるために必要なもの、それはやはり英語力です。
ただ、ものすごーく高い(ネイティブ並みの)英語力がないと採用されないのか?
と言うと、そうでもありません。
翻訳は英語が話せない人でも基本的には問題なし。
【読み書きさえできればOK】です。
英語の専門職というと身構えてしまう方もいるかもしれませんが、「やってみたい」と思ったらドンドン応募していくべきです。
「自分の英語力じゃ通用しないから…」と応募しない人が多いので、やってみたもん勝ちですよ。
「英検準1級orTOEIC900点以上」が一応の目安になります。
(TOEIC700点台でも応募可能なところはありますが、派遣が多い印象です。)
このくらいの英語力があれば、どんどん翻訳の仕事に応募してみてください。
一般的な資格以外では翻訳コンテストに応募するのもオススメです。
入賞すれば実績としてアピールできますし、応募するだけでもすごく勉強になりますよ。
2. 翻訳に対する意欲
翻訳に対する意欲は意外に重要です。
「意欲があっても何もできなきゃ無理でしょ」と思われるかもしれませんが、基本的に未経験者は何もできません。
採用する側もそれを承知で採用しています。
帰国子女だったり、英文科卒だったりすればまた話は違うかもしれませんが、
英語圏で生活したことも、英語を業務で使ったこともない人は、最初の数年はほぼ使い物にはなりません。
翻訳のセンスがある人は確かにいますが、それでも一定のレベルに達するには最低2年は必要だと言われています。
なので、応募者が見られているのは
入社後に努力して一人前の翻訳者になる意欲があるか
という部分。
さっきお伝えした資格取得や翻訳コンテストの話も、たとえば
「自分はこれまでも独学でコツコツ英語を学んできた」
「その過程で、英語を仕事にしたいという気持ちが強くなったので応募した」
という志望動機を伝えるときに、自分の発言に信憑性をもたせることにつながっています。
採用段階では、最低限の英語力があればいい。
あとは、入社後に本人がどれだけ努力する意思があるのか。
未経験の人を採用するとき、最も重視されているのが意欲ではないかと私は思います。
もし抜群の英語力や翻訳スキルがないと門前払いされるのであれば、
私は採用されていないはずなので。
ただし、採用基準はその会社の採用担当者の考え方にも大きく左右されるため「成長意欲」を見てくれる会社を探してみるのがいいと思います。
そういう会社は人を育てる文化が根付いている可能性が高いです。
いずれにせよ、採用するかどうかは相手が決めることなのでコントロールできません。
面接では、自分に自信をもって「翻訳がやってみたい!」という気持ちを伝えればOKです。
あとはご縁にまかせましょう。
3. 特定のジャンルに関する専門知識【あれば有利】
私が未経験ながら翻訳の仕事にありつけたのは、
「最低限の英語力」と「意欲」を認めてもらえたから
だと思ってます。
なのでこの2つがあれば応募してみる価値は十分あるのですが、
「これがあればもっとラクに転職できたなー」と思うのが
特定のジャンルに関する専門知識。
翻訳といってもいろんなジャンルがありますが、たとえば
「ITに詳しい」
「大学院の専攻は機械工学です」
「医療分野の知識があります」
というような英語以外の専門知識があるとかなり有利です。
私の普段の翻訳業務では、リサーチに多くの時間をかけています。
いろんな会社の文書を訳すので、その会社の事業(製薬、自動車、鉄鋼 etc.)に関する専門用語がバンバン出てくるんですね。
そうすると、単語帳には絶対出てこないマニアックな単語も訳さないといけないわけです。
そもそも訳そうとする日本語の意味がわからない!という事態もよくあること。
しかし、何か専門分野があればそのジャンルの翻訳はリサーチが最小限で済み、短時間で質の高いものが出来上がりやすくなります。
こういった得意分野があるのであれば、
その分野の翻訳者を募集している会社の採用可能性はかなり高まります。
高い専門知識のある翻訳者はどの業界でも不足しているので。
多少英語力が低めでも期待をこめて採用してくれる場合が多いはずです。
もちろん「自分は英語オンリーです」という人も、入社後に必要な知識を学んでいけばいいので落ち込む必要はありません。
私も同じです。
翻訳には英語力だけでなく「リサーチ能力」も重要
ということだけ、頭の片隅に置いておいていただければと思います。
まとめ:とりあえず行動あるのみ!
今回は「翻訳未経験者の転職」について私の経験を基に解説しました。
まずはどんな会社が求人を出しているのか調べてみて、良さそうなところがあればとりあえず応募してみるといいと思います。
たとえ不採用になっても、失うものはなにもありません。
私もだめもとで応募したら採用してもらえて、嬉しいのと同時に驚きました。
翻訳は骨の折れるお仕事ですが、英語力はもちろん日本語力やリサーチ能力など、いろんな面で成長できる魅力的な職業だと思います。
興味があればぜひチャレンジしてみてくださいね。
採用試験やトライアルに向けて翻訳を学びたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
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