翻訳

【初心者向け】独学で翻訳を学ぶ3つの方法|まずは無料でプロの添削を受けよう

こんにちは、えまです。

今回は、「初心者が独学で翻訳を学ぶ3つの方法」についてお伝えします。

「初心者」というのは、英語の初心者ではなく、「翻訳の」初心者を想定しています。

翻訳に興味がある!
翻訳者として働きたい!

という方は、すでに一定の英語力をお持ちだと思いますので、このページでは「翻訳者になる」最初の一歩にフォーカスしてお話していきますね。

以下でご紹介するのは、すべて私が実践したorしている方法です。

翻訳の仕事をやってみたいけど、まず何をすればいいのかわからない…
今後、英語を使ったスキルを高めていきたい!

という方に少しでも参考になれば嬉しいです。

初心者が独学で翻訳を学ぶ3つの方法

私が実践したorしている方法は、以下の3つです。

  • 翻訳会社の無料翻訳力チェックを受けてみる
  • 翻訳のプロが書いた本を読む
  • 翻訳コンテストで腕試し

以下で順番にお話しますね。

翻訳学校の無料翻訳力チェックを受けてみる

翻訳の勉強を始めるにあたって、まずは自分の現在地を知る必要があります。

そこで活用したいのが、翻訳学校の翻訳力チェックです。

たいていはプロの翻訳者が無料で添削してくれますので、これを使わない手はありません。

私が応募したのは、以下の大手2社です。

どちらも、自分の興味のある分野を選択できます。
分量も短め(だけど翻訳力がしっかりチェックできる)なので、翻訳が初めてという方でも無理なく取り組めます。

サン・フレアの方がバベルよりも短文なのですが、難易度は若干上かなと思います。

結果は、どちらも1週間以内にメールで送られてきます。
無料とは思えないくらい詳しい添削コメントがもらえるので、とても勉強になりました。

もし真っ赤になって返ってきても何も恥ずかしくない(むしろ沢山学べてお得)ので、ぜひトライしてみてください。

翻訳のプロが書いた本を読む

やってみるとすぐに分かるのですが、翻訳というのはマニュアル化するのがとても難しい、職人芸のようなところがあります。

まったく同じ文章は存在しないので、例えば同じ単語であってもその都度どの訳語をあてるか検討しなければなりません。

とはいえ、まっさらな状態で翻訳を始める場合、何か指針となる教科書的なものがほしいですよね。

そんな場合にぜひおすすめなのが『英文翻訳術』です。

タイトルどおり、英文翻訳(つまり和訳)のノウハウが学べる一冊なのですが、この本はすごいですよ。

なぜかというと、この本を読んでから、急に職場の先輩に和訳を褒めて頂けるようになったからです。
自分でも、「こういう風に言うと、日本語として自然かな」というのが以前よりは感覚として掴めてきた気がしています。

目から鱗が落ちるような翻訳のコツが山ほど詰め込まれているので、純粋に「この人(安西先生)すごい…」と思いました。

翻訳講座の受講者の訳文の添削と、著者による試訳の両方が載せてあり、単なるマニュアル本ではなくとても実践的な内容になってます。

初めのころは正直「むずっ!」という感じで最後まで読めるか心配したのですが、「1日1章」のペースで土日を中心にじっくり読み進めたらなんとかいけました。

最初はちょっと苦しいかもしれませんが、めげずに読んでいくと段々面白くなってきますし、翻訳のノウハウもたまってきます。

一度にすべてを理解するのは難しいので、何度も何度も読み返すつもりでまずは気楽に読むのがおすすめです。

私もこれから繰り返し読んで、著者の思考パターンを脳に染み込ませたいと思ってます。

あと、すごく勉強になるし読み物としても楽しめるのが『英和翻訳表現辞典』です。

何か紙の辞書がほしいなぁと思って探していたときに見つけたのがこれでした。

普通の英和辞典って、翻訳するときにそのまま使えない訳語しか載ってないことが結構あります。

そういうときに、この辞典をめくってみると、「そうそう!これが言いたかったんだよ~!」とか「う~ん、上手いなぁ…」と思わず唸ってしまう訳語が載ってたりするんです。

例えば、charming。

He erected a charming palace.

実際に掲載されている例ですが、これを「彼はチャーミングな宮殿を建てました」とは訳せないですよね…(笑)

これを本書では、「粋な宮殿」と訳しています。

charming = 粋な

なんて、普通の辞書にはまず載っていないですよね。

こういう、「自分じゃ思いつかないけど、言われてみるとしっくりくる!」という訳語が延々と並べられているのがこの辞典です。

英語好きにはたまらない一冊でしょう(^^)

翻訳はもちろん、豊かな日本語表現を学べる本でもありますので、手元に置いておくと言語感覚がかなり磨かれると思います。

翻訳コンテストで腕試し

最後に紹介するのは、翻訳コンテストへの参加です。

自分の翻訳がプロにどう評価されるのか?
翻訳者としてやっていく実力は付いているのか?

こういったことは、自分一人で勉強していてもわからないですよね。

なので、ある程度翻訳を学んだらどんどんコンテストに応募してみることをおすすめします。

たとえ入賞しなくても、作品として真剣に取り組むこと自体が貴重な経験になりますし、訳例や解説から学べることもケタ違いに多くなります。

入賞しなかったときはもちろん悔しいですが、そのときにやってしまったミスはずっと忘れません。

これは、コンテストに応募して評価を受ける立場になってみないと絶対に体験できないことです。

独学で勉強するなら、こういう機会は積極的に生かしていくと成長が早まると思います。

翻訳者ネットワーク「アメリア」のミニ翻訳コンテスト
3~4か月に1度くらいの頻度で開催されています。
無料のお試し会員でも参加できるので、ぜひチェックしてみて下さい。
3位までに入ると図書カードがもらえます!(1位は5000円)

Japan Newsの翻訳コンテスト
英字新聞『Japan News』の和英翻訳コンテスト。
毎週金曜日に開催されます。新聞は1部150円で、参加無料です。
読売新聞の記事を英訳するのですが、結構難しいです(笑)
でもそんなに長文じゃないですし、何より解説がめちゃくちゃ勉強になるのでかなりオススメ。
150円で翻訳力&リーディング力が飛躍的にアップするのでコスパ最強です。
こちらも入選すると図書カードがもらえます!(最高2500円)

通訳・翻訳ジャーナルの誌上翻訳コンテスト
毎号、小説やニュース記事など、多彩なジャンルの翻訳コンテストが開催されています。
雑誌を購入する必要がありますが、応募自体は無料です。
最優秀賞に選ばれると3万円!です。
しかし、こちらは前の2つと比べてハードルは高めかと思います。
課題文が長いうえにムズイ。
我こそは!という方はぜひチャレンジしてみてください。

【2020年最新版】英語翻訳コンテスト情報まとめ【無料あり】こんにちは、えまです。 翻訳コンテストは、 自分の翻訳の実力を客観的に測れることはもちろん、 英語力、日本語力のレベルを知れる...

翻訳スキルを高めるために大切なこと


これまで独学で翻訳の勉強を始める方法をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

どれか1つでも「やってみようかな」と思えるものがありましたら、嬉しいです。

以下では補足として、日々翻訳のお仕事をしていて「翻訳の上達には、コレが重要だな」と思うことをお伝えします。

日本語と英語をたくさん読むこと

いちばん重要だと思うのは、日本語と英語をたくさん読むことです。
要するに「インプット」ですね。

翻訳の仕事を始めてショックだったのは、英語力はもちろんですが自分の日本語力がいかに低いかを思い知らされたことです。

和訳をしているときに、英文の意味はわかるのにそれをどう日本語で表現してよいか、まるで思い浮かばなかったんですよね。

辞書を頼りに苦し紛れに訳してみても、日本人が書いたとは思えない(笑)ぎこちない文章・・・。

日本語でこれならば、英語はもっとやばいんだろうなと。

(英語はどのくらいヤバいかすら自分ではわからなかった)

具体的には、語彙力と表現力を意識的に磨くことが不可欠だと感じています。

それをするのに最もよい方法が、とにかくたくさんの文章に触れることです。

これは、翻訳歴20年以上の大先輩もおっしゃっていたことなので、間違いありません。

もっといえば、翻訳を意識しながら文章を読むことで、その吸収力もまったく違ってきます。

私は、翻訳の仕事に就いてから、小説を読むときも、新聞を読むときも、言葉の選び方や句読点の付け方などを自然と気にするようになりました。

こういう言葉のプロの書く文章をたくさん読んで、そこから技術を盗むことで、大人であっても言語力を十分向上させられると思っています。

英語も同じで、出来る限りたくさんの英文に触れることで、英語のリズムや語感が徐々に身に付いてきます。
(といっても、私はまだまだですが)

ちなみに、インプットは翻訳者に限らず、英語学習者全員にとって重要です。

これは「英会話ができればそれでいい」という人も同じ。

第二言語習得論でも「英語を話せるようになるには、大量のインプットが必須」とされています。

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翻訳を誰かに見てもらうこと

次に重要なのは、自分の翻訳を他人に読んでもらうことです。

翻訳というのは、単に頑張ったり、時間を掛けたりするだけではどうにもならないものです。

例えば「どうしてできないんだ!ちゃんとやれ!」と怒られたところで、どうなるものでもないのが翻訳。

手詰まりになったと感じたら、講師や先輩翻訳者に見て頂いて、アドバイスをもらうのが一番です。

とはいえ、独学だと頻繁に他人に見てもらう機会を作るのも大変ですよね。

そういう場合は、1~2日経ってから自分の翻訳を見直してみるのがおすすめです。

時間をおくことで、訳文を客観的な目で眺めることができるようになるからです。

翻訳をしている最中は、字面を追いかけることに必死になりがちですが、後から見返すと

「何を言っているかわからない文章だな」
「ここが読みづらい」
「がっつり訳抜けしてる…」

など、いろいろ気づきがあるはず。

これを繰り返すことで、だんだんと良い訳ができるようになってくるのだと思います。

あとは、若干恥ずかしいですが、和訳の場合は家族や親しい友人に読んでもらうのもいいですよ。

「日本語として読みづらいとか、ひっかかるところがあったら遠慮なく教えて!」と言えばOKです。

やはり自分だけで完結するよりは、少しでも他人の目を借りたほうが改善しやすくなります。

仕事の場で翻訳をすること

「翻訳を誰かに見てもらうこと」とも共通するのですが、できるだけ早い段階で翻訳の現場に飛び込んでみることが大切だと感じます。

私はまったくの未経験で翻訳の仕事をさせて頂くようになりましたが、ぶちあたった壁の1つが

教科書どおりの英語ではない、生の英語を理解することの難しさ

でした。

ビジネスの場で英語を使うのは、ネイティブスピーカーだけではありません。

むしろ、英語話者の人口のうち実に7割以上が非ネイティブだと言われています。

東南アジアの人が書いた英語を訳すことが結構あるのですが、明らかな文法ミスがあったり、意味がよくわからない(単なる私の力不足もあると思いますが…)英文に頭を抱えることがしばしば。

もちろんネイティブであってもスペルミス等は普通にあるので、それを「これはミスだな」と気付く力が必要になってきます。

逆に英訳する場合であっても、日本人の書く日本語の意味がわからず悩むことがたくさんあります(^^;)

実践の場で翻訳をしてみると、テキストに出てくるような英語・日本語なんて現実にはほとんどないのだなということに気づかされます。

なので、「将来的には翻訳の仕事がしたい」と思っている方は、すぐにでも行動に移したほうがそれだけ早く上達できると思います。

翻訳会社に転職するのも1つですが、今いる会社で翻訳業務の発生する部署があるならそこに異動希望を出すのもいいですね。

生の英語にたくさん触れて、慣れることでだんだんと「んーと、これはこういうことが言いたいのかな?」という推測力が養われていきます。

私自身、まだまだこの力が足りないと痛感する日々ですが、こればかりは量をこなして経験を蓄積するしかないのでしょうね。

まとめ

今回は、これから翻訳を始めようという方向けに「独学で翻訳を学ぶ3つの方法」をお伝えしました。

  • 翻訳会社の無料翻訳力チェックを受けてみる
  • 翻訳のプロが書いた本を読む
  • 翻訳コンテストで腕試し

翻訳学校に通うことを考えている方でも、まずは自分で独学してみるといざ本格的に受講したときに楽だと思いますし、そもそも「本当に翻訳がやりたいのか?(自分に向いているのか?)」もはっきりしてくると思います。

翻訳はたしかに大変な仕事ですが、その分一生もののスキルになりますので、まずは気軽に一歩踏み出してみていただけたら。

私も勉強中の身なので、本を読んだりコンテストに挑戦したりして今後も努力したいと思います。

最後に、紹介した本を再掲しておきます。